こんにちは、大和です!
何かを変えたいとき、私たちの「脳」について少し知っておくと、よりスムーズに変化を起こせるかもしれません。体が変わるということは、「動き」が変わるということ。そして、それはすなわち「脳が変わる」ということでもあります。
脳には、『経験や環境に応じて変化し、学習したことを定着させる能力』があります。これを「神経可塑性(しんけいかそせい)」といいます。この仕組みは、運動だけでなく、思考や記憶にも深く関わっています。
「トレーニング中に気にかけることが多くて、混乱しそう……」と不安になる方もいるかもしれません。でも大丈夫です! そのために私たちトレーナーがいますし、これこそがパーソナルトレーニングに通う意義でもあります。
今回は、脳の可塑性の特徴を3つに絞ってご紹介します。
① 繰り返すことで強化される(学習の定着)
同じ動作を繰り返すと、脳はそれを「重要な動作」と判断し、その動作の神経回路を強化します。これにより、やがて無意識にできるようになります。
例えば、自転車に乗れるようになるのはこの仕組みのおかげです。また、ゴルフでクセのあるフォームを続けると、そのクセが脳に刻まれ、無意識に定着してしまいます。
② 使わないと弱くなる(可塑性の逆)
使わない筋肉や動作は、時間とともに衰えていきます。記憶も同じで、使わない知識は忘れてしまうものです。
初めて自転車に乗れたときの感動も、覚えていないことが多いですよね? これは、脳が「もう必要ない」と判断した情報を弱めてしまうためです。
③ 特定のパターンが強化される
続けて行う動作は、そのまま脳に定着していきます。
・ピアニストの脳では、指の動きを司る領域が発達する🎹
・ランニングを習慣にすると、走る動作の神経回路が強化される🏃
・デスクワークで背中を丸めていると、その姿勢が定着する💻
このように、日常の動作がそのままパターンとして脳に刻まれるのです。
まとめ:脳と体は「やったことがそのまま上手くなる」
私たちの脳と体は、「繰り返したこと」をそのまま強化する特性を持っています。そのため、トレーニングでは**適切なフォームや動作**を意識することが、正しい適応を促すカギとなります。
動作の質を大切にしながらトレーニングを提供するのは、私たちトレーナーの役目です。脳の特性を考えると、地道に正しい方向へ修正しながら続けることが、最も効率的なトレーニング方法といえます。
焦らず、少しずつ進んでいきましょう。ある日突然、自転車に乗れるようになったときのように、変化は思わぬタイミングで訪れるものです。
